酒種あんぱんanpan
銀座で生まれた日本のおいしさです なぜか、懐かしい。ふしぎにあたたかい銀座木村屋のあんぱんの秘密は日本人になじみの深い「酒種」生地にあります。明治7年に酒饅頭をヒントに洋のパンで和の餡を包んだ新しい美味しさ。以来、その確かな技術と伝統は、そのまま今日の製品づくりに生かされております。
歴史
1869年創業当時、日本においてパンは普及していませんでした。どうすればパンが食べられる様になるのか。
木村安兵衛、英三郎は考え抜いた結果、酒種に出会い酒種生地が出来上がりました。
日本人の嗜好に合わせて酒種発酵種を開発し、始めてあんぱんを作り上げたのは明治7年、洋のパンに和のあんが融合した和洋折衷の画期的なあんぱんでした。
明治8年には山岡鉄舟の橋渡しもあり、明治天皇に桜あんぱんを献上しました。
その後も日本人の嗜好に合うパン作りという考えは受け継がれて、ジャムパンや動物パン…、日本人の嗜好に合うパン作りをひたむきに邁進して参りました。
当社オリジナルの酒種パンは、米と麹と水から作る昔ながらの製法で作られた酒種酵母菌を使用しており、使用する材料は常にもっともおいしいあんぱんに合うものであるかを吟味され、作り続けております。
150年以上代々の種師が絶えず受け継いできた酒種パンは米食文化で育った日本人に合う心地よい香りと歴史が詰まっております。職人が作る酒種パンは一つ口に入れれば奥深い風味と時代を越えたおいしさが広がります。
酒種酵母へのこだわり
明治7年に開発された酒種あんぱんを受け継いで150年、酒種は代々酒種を守る種師に受け継がれてきております。酒種は米、麹、水から出来ています。あんぱんに最適な材料とは何か、工程とは何か、酒種をどのように伝承していくのか、社内で数名集って酒種伝承会議を開催して産地や品種等の原材料の選定から作り方まで、常に試作と試食を繰り返しもっともおいしいあんぱんを探求し続けております。
酒種とは正式には「酒種酵母菌」のことを言い、米食文化である日本独特の酵母です。日本では古来から、日本酒を造る時の発酵源として使われています。
イーストとの違いは何かといいますと、イーストも酒種も同じ酵母と言う仲間ですが、増殖するために栄養源として食べるものが違います。
一般に市販されているイーストは、砂糖を製造する過程でできる糖蜜を栄養源として化学的に管理された機械ラインで大量に製造されます。一方、上記のように米と麹と水から作られた発酵種である酒種は米を栄養源とし、空気と水のきれいな所で自然の中より酵母菌を採取し、麹を手助けとして日数をかけて増殖します。
酒種は簡便性に於いてはイーストには劣りますが、風味の点においては優れています。ただし自家製造のため、特別な環境・場所が必要であり、しかも酒種の管理は難しく、勘・コツ・経験が必要になります。
生地へのこだわり
小麦粉は酒種あんぱんに最適な仕様に調合した小麦粉を製粉所に挽いてもらって使用しています。挽砕ごとに小麦粉の品質を確認してあんぱんの品質にブレが発生しないように取り組んでいます。 生地の発酵管理があんぱんの品質に影響を与えます。 酒種あんぱんの生地は温度は0.1℃、湿度は1%の精度で発酵状態を管理しています。職人は生地を触ると、その精度(0.1℃、1%の調整)で生地の状態を見極めて調整しています。
あんへのこだわり
小豆は北海道の十勝周辺で採れた厳選した小豆を使用しています。
木村屋独特の豆煮の方法で炊き上げられたあんは独特の小豆の風味とコクがあります。
あんを食べると糖度が高く甘く感じますが、あんぱんとして食べると上品な味わいになります。
桜の花びらのこだわり
木村屋の酒種桜あんぱんのへそに埋める桜の花びらは神奈川県産の八重桜の塩漬けを使用。
梅酢で漬け込んだ後、一つ一つ手でつんで、塩に漬けて仕上げています。